秋篠理数・算数教室の「さあさあ、お勉強だよ!」


さそり座

6月、南の空低く、さそり座が姿を現しました。

さそり座といえば、なんといっても赤い1等星アンタレスです。アンタレスは巨大な恒星で、その大きさ(直径)は太陽の720倍といわれています。仮に、アンタレスを太陽の代わりに置いて見ると、地球はもとより火星もアンタレスの中に入ってしまい、木星がかろうじてアンタレスの外にいることとなります。

さて、図の①の星を左の写真で拡大して見てください。2つに見えますね。この星には、相撲取り星という呼び名があります。2つの星がとなりあって瞬く姿を昔の人は相撲にみたてたのです。しかし、これが2つに見えるとはすごい視力です。みなさんもぜひ外に出てさそり座を見てください。肉眼で2つに見えたら、自慢できますよ。

つぎは、図の②の星ですが、これも左の写真を拡大すると2つに見えます。さすがにこちらは、肉眼ではきびしいと思いますが、左は明るい橙色の星、右はやや暗い青い星です。実はこの青い星は、橙色の星よりもはるかに明るいのですが、橙色の星よりも遠くにあるため、私たちには暗く見えているのです。

図のなかのX印をつけた星は、さそり座のつながりに描かれる場合と描かれない場合があるようです。たとえば、星占いに登場するさそり座の絵は、微妙に異なっています。見比べてみるのもおもしろいですね。

さそり座を見つけるときは、夏の夜、天の川の南の低い位置にJの字型にならぶ星を探すと良いでしょう。また、下の部分は、山や建物に隠されてしまうことも多いので、赤い星アンタレスをめやすにするのも良いかもしれません。

 

 

 

☆☆☆☆☆