ああ、まぎらわしい!
つりあいと作用反作用の条件は、どちらも同じで、一直線上・反対向きに・等しい大きさということでした。
いったいどう見分ければよいのでしょうか。
よく言われるのは、つりあいは1つの物体にかかる力、作用反作用は2つの物体に生じる力だということです。けれども、実際に問題をみてみると、力も物体もたくさん登場してくるので、結局なにがなにやらさっぱりわかりません。
そこでまずは落ち着いて、つりあいの図と作用反作用の図を見比べてみましょう。
図のなかの力の説明文をみてください。
つりあいは、「AがCを」「BがCを」になっているのに対して、作用反作用は、「AがBを」「BがAを」と逆ことばになっていますね。ここがポイント!
つりあいと作用反作用は、力の矢印(ベクトル)をことばで表現してみると簡単に区別できます。
ではさっそく練習してみましょう。
上の図では、Aさんが糸に結ばれたおもりをもっています。
① Aが糸を引く力
② 糸がAを引く力
③ 糸がおもりを引く力
④ おもりが糸を引く力
⑤ 地球がおもりを引く力 (重力)
⑥ おもりが地球を引く力
つりあいは、「Cを」「Cを」の組み合わせなので、①と④、③と⑤がそれぞれつりあいになります。
作用反作用は、逆ことばなので簡単ですね。①と②、③と④、⑤と⑥がそれぞれ作用反作用になります。
ふつう、重力の反作用は図に描かれることはまれですが、引力は物体の相互に作用するので、⑥が重力の反作用になります。事実とはいえ、小さなおもりが巨大な地球を引いているとは愉快ですね。