ところで、みなさんは、「途中の式」の書き方を習った記憶はありますか。計算の方法や式変形の方法は習っていても、書き方については習ったことがないのではありませんか。
どうやら、書き方を習っていないために、小学生も中学生も高校生も、みなさん、やむなく自己流で「途中の式」を書いているようなのです。
ああ…、これでは、みなさんが「途中の式」を書かなくなってしまうのも当然です。
そこで今回は、中高校生向けに二次方程式の計算を例にして「途中の式」の合理的な書き方をご紹介しましょう。
(中学受験生向けの書き方は、いずれ改めてお話しますが、発想は同じなので、参考にしてください)
やや複雑な二次方程式です。
(1)の問題を見てください。この問題を作った先生は、みなさんに何をやらせようとしているのでしょうか。
ぱっと見てわかるのは、展開公式の復習、そして-( )のときの( )はずし を練習するために作られた問題だということです。そして、解いてみるとわかるのですが、偶数の解の公式を使わせたいようです。
それでは、問題をノートに書き写して解いてみましょう。
赤ペン文字に注目してください。集中、集中、集中と書いてありますね。
1行ごとに1つの動作だけをしてください。2つの動作はミスのもと!ですよ。
(2)の問題も(1)と同じように解くことができます。ぜひ、上の例にならって書いてみてください。何を書くべきかが、はっきり分かるようになるはずです。
ここまで、計算ミスについて見てきましたが、もちろんこれ以外にもたくさんの原因があります。まずは、自分は何が原因でミスをしているのかを探ってみてください。改善策は必ずあるのです。