オリオン座は、冬の代表的な星座です。中央には三ツ星、その下に縦に小三ツ星が並んでいます。この小三ツ星の真ん中がオリオン大星雲です。
上の写真を拡大してみてください。ぼんやりとではありますが、星雲らしい形が見えますね。星雲は、塵やガスが集まってできたもので、このオリオン大星雲では今まさに新しい星が誕生しているのだそうです。
オリオン座の右(西)側にはおうし座が見えます。
おうし座の頭には、オレンジ色の1等星アルデバラン、背中にはプレアデス星団が明るく輝いているので、とても見つけやすい星座です。オリオン座と冬の大三角が確認できたら、是非おうし座も見つけてください。
おうし座の角の先にはかに星雲もありますが、残念ながらこの写真ではかすかな点にしか見えません。かに星雲は、いまから1000年ほど前におきた超新星爆発の残骸と言われています。
下の写真中央がプレアデス星団、左上隅にはアルデバランが写っています。
プレアデス星団は若い星の集まりで、その数が肉眼では6個から7個くらいに見えるため、日本では六連星(むつらぼし)、西洋ではプレアデス7姉妹と呼ばれたりもします。けれども日本では、なんといっても昴(すばる)という呼び名が一般的でしょう。
枕草子には「星はすばる、ひこぼし、よいの明星」と書かれた段があり、1000年も前の平安時代にはすでに「すばる」と呼ばれていたことがわかります。作者の清少納言は、星以外にも、花や樹木、動物や鳥さらに虫にいたるまで、さまざまな事がらを分類列挙しており、さながら18世紀ヨーロッパで花開いた豪華な博物学の世界を見ているようです。日本文学の歴史に名を残す清少納言さんが、もし現代に産まれていたら、自然科学の分野で大きな業績をあげたかもしれませんね。